日銀の政策金利引き上げを受けて、変動金利型の住宅ローンから全期間固定金利型の「フラット35」への借り換えを検討する人が増えています。住宅金融支援機構によると、2025年度のフラット35への借換申込件数は前年度の約3.4倍に増加し、その約6割が変動型からの借り換えだったとされています。返済負担が重くなってきたと感じる方にとって、借り換えは有力な選択肢のひとつですが、あわせて「売却」という選択肢も比較検討する価値があります。

1. なぜ今、固定金利への借り換えが増えているのか

変動金利は半年ごとなどに金利が見直される仕組みのため、日銀の利上げが続くと、変動型で借りている方の返済額は段階的に増えていきます。数年前にネット銀行で低金利の変動型を借りた方でも、適用金利が年1%前後まで上昇しているケースが見られます。固定金利に借り換えれば将来の返済額を確定できますが、通常は固定金利の方が変動金利より高いため、借り換え後は毎月の返済額が増えやすいという難点もあります。

2. 借り換えで返済額が増える具体例

たとえば約3年前に4,500万円を変動型(当初金利年0.4%)で借りたケースでは、これまでの利上げにより金利が年1%前後まで上昇し、毎月返済額も当初の約11.5万円から12万円台後半に増加する想定です。ここからさらにフラット35に借り換えると、借入期間の調整や子育て世帯向けの金利優遇を活用しても、当面は変動型のまま返済を続けるケースより毎月返済額が高くなる場合があります。借り換えには、ローン残高の約2%の融資手数料や抵当権設定の費用もかかるため、総返済額でどちらが有利かは個々の状況次第です。

⚠️ 借り換えが「万能な解決策」とは限りません

固定金利への借り換えは、将来の金利上昇リスクを避けられる一方、諸費用がかかり、当面の返済額はむしろ増えることもあります。返済負担そのものを見直したい場合は、借り換えだけでなく、物件を売却して住み替える、あるいは残債を完済するという選択肢も含めて比較することをおすすめします。

3. 「借り換え」と「売却」、どちらを検討すべきか

借り換え(固定金利へ)売却
メリット将来の返済額が確定するローン残債の完済、住み替えの資金確保
注意点諸費用(残高の約2%)、当面の返済額は増えやすい売却価格がローン残債を下回るとオーバーローンに注意
向いている人今の家に住み続けたい方住み替え・実家の整理を検討している方

住み替えや実家の相続などで「そもそも今の住まいを持ち続けるべきか」を考えている方にとっては、借り換えで返済を続けるより、今のうちに売却して資産を整理する方が合理的な場合もあります。特に、相続した実家にローンが残っているケースでは、売却によって完済し、抵当権を抹消したうえで整理するという選択肢も現実的です。

💡 まずは今の資産価値を確認することから

借り換えるか、売却するかを判断するには、まず「今売ったらいくらになるか」を知ることが出発点になります。査定は無料で、売却を強制することはありません。

まとめ

金利上昇局面では、変動金利から固定金利への借り換えを選ぶ方が増えていますが、借り換えには諸費用や返済額増加のリスクも伴います。住み替えや実家の整理を検討している方は、借り換えとあわせて売却という選択肢も比較してみることをおすすめします。まずは現状把握から、お気軽にご相談ください。

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よくある質問

住宅ローンの返済がきつくなってきた場合、借り換えと売却のどちらを検討すべきですか?

借り換えは毎月の返済額を抑える一手ですが、諸費用がかかり総返済額が必ず減るとは限りません。住み替えや実家の整理を検討している場合は、売却という選択肢もあわせて比較することをおすすめします。

変動金利から固定金利への借り換えが増えているのはなぜですか?

日銀の政策金利引き上げにより変動金利が上昇しているためです。住宅金融支援機構によると、2025年度のフラット35借換申込件数は前年度の約3.4倍に増加しました。

本記事は情報提供を目的としており、住宅ローンに関する助言ではありません。実際の判断はご自身の状況を踏まえ、必要に応じて金融機関や専門家にもご相談ください。