認定NPO法人ふるさと回帰支援センターの発表によると、2025年の移住相談件数は73,003件となり、前年から18.3%増加、5年連続で過去最多を更新しました。窓口相談者の移住希望先は2年連続で群馬県がトップ、2位は栃木県と、いずれも北関東エリアが上位に入っています。相談の中心は30代の子育て世帯で、都市部の家賃高騰や東京への通勤を前提とした物件探しが目立つといいます。こうした流れの中で、現役世代が移住を実現するための資金源として、今住んでいる家の売却を検討するケースが増えています。

1. なぜ今、現役世代の地方移住が増えているのか

移住相談が増加している背景には、都市部の住宅価格・家賃の高騰や、テレワークの普及による働き方の多様化があります。相談者の中心が子育て世帯であることからも、「都市部の高い住居費を払い続けるより、資産価値の高いうちに家を売り、環境の良いエリアで暮らしを再構築したい」というニーズがうかがえます。

📊 移住希望地は北関東が上位に

2025年の移住希望先ランキングでは群馬県が2年連続で1位、栃木県が2位となりました。都心へのアクセスを保ちながら住環境を変えたいというニーズが、北関東エリアの人気を押し上げていると考えられます。埼玉県も同様に「都心通勤圏でありながら比較的落ち着いた住環境」という共通点を持つエリアです。

2. 移住資金の確保は「売り先行」か「買い先行」か

移住を実現するうえで多くの人が直面するのが資金計画です。今の家の売却代金を移住先の住宅取得資金に充てる場合、大きく分けて2つの進め方があります。

  • 売り先行:先に今の家を売却し、資金を確定させてから移住先を探す方法。資金計画が立てやすい一方、売却から移住まで仮住まいが必要になる場合があります。
  • 買い先行:先に移住先の住宅を確保し、その後に今の家を売却する方法。身軽に動ける一方、売却額が確定する前に移住先の契約を進めるリスクがあります。

どちらが適するかは、移住先の物件の見つかりやすさや、今の家の売れやすさによって異なります。特に人気エリアへの移住では希望物件が早く埋まる傾向があるため、早めに今の家の資産価値を把握しておくことが判断材料になります。

3. 空き家・相続した実家も移住資金の選択肢に

移住を検討する世帯の中には、すでに空き家になっている実家や相続した不動産を保有しているケースもあります。誰も住んでいない不動産は維持コストがかかり続けるだけでなく、老朽化により資産価値が下がっていく可能性もあります。移住のタイミングは、こうした空き家を整理し、まとまった資金に換える良い機会にもなります。

⚠️ 相続登記が未了の場合は要注意

2024年4月から相続登記が義務化されており、相続した空き家を売却するには登記手続きが前提となります。未了のまま放置すると過料の対象になる可能性もあるため、移住資金として活用したい場合は早めに手続き状況を確認しておきましょう。

まとめ

移住相談件数が過去最多を更新し続ける中、現役世代の地方移住は一時的なブームではなく、住まい方の選択肢の一つとして定着しつつあります。移住を実現するための資金計画では、今の家をいつ・どのように売却するかが大きな鍵を握ります。空き家や相続不動産を含め、まずは今の資産価値を把握することから始めてみてはいかがでしょうか。

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よくある質問

Q移住のために今の家を売る場合、住み替えとどう違いますか?
A同一エリア内の住み替えと異なり、移住では売却資金の入金と移住先の住宅取得のタイミングが地理的に離れているため、より慎重な資金計画が必要です。「売り先行」「買い先行」のどちらが適するかは、移住先の物件市場や引っ越し時期によって異なります。
Q空き家になった実家を移住資金に充てることはできますか?
A可能です。相続した実家など空き家状態の不動産を売却し、移住資金の一部に充てるケースは珍しくありません。ただし相続登記が未了の場合や老朽化により買い手が見つかりにくい場合があるため、早めに専門の不動産会社へ相談することをおすすめします。

出典:認定NPO法人ふるさと回帰支援センター発表(2025年移住相談件数・希望地ランキング、共同通信配信記事等で報道)。本記事は情報提供を目的とした一般的な内容であり、移住や資金計画に関する助言ではありません。実際の判断はご自身の状況を踏まえ、必要に応じて専門家にもご相談ください。